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第122条関税が違法と判断、IEEPA還付手続きが進行中

2026年5月7日、米国国際貿易裁判所(CIT)は、トランプ政権が2026年2月下旬に1974年通商法第122条に基づき課した10%のグローバル関税について、同条が付与する大統領権限を超える違法な措置であると判断しました。ただし、CITは差止救済を、当事者適格が認められた原告に限定しました。

一方、税関・国境警備局(CBP)は、国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づき徴収された関税の還付処理を進めており、次回の進捗報告は2026年5月12日に予定されています。

Part 1:CIT、第122条関税を違法と判断するも、普遍的差止命令は認めず

CITの3名の裁判官による合議体は、2対1の多数意見により、1974年通商法第122条に基づく10%従価税が大統領の法的権限を逸脱していると判断しました。多数意見はバーネット主席裁判官が起草し、ケリー裁判官が賛同しましたが、スタンシュー裁判官は反対意見を述べました。裁判所は、当該大統領布告が実質的には貿易赤字および経常収支赤字への対応を目的としているにもかかわらず、第122条の「国際収支赤字」権限を不適切に援用したと結論付けました。

裁判所は普遍的差止命令の発令を拒否し、救済を輸入者として当事者適格が認められた原告(民間輸入業者2社およびワシントン州)に限定しました。救済の対象となるのは、これらの原告が輸入者として記録されている申告に限られます。他の州原告については、転嫁された関税コストによる間接的損害の主張のみでは、合衆国憲法第3条の原告適格を満たす具体的かつ非投機的な損害が立証されていないとして却下されました。ワシントン州は直接輸入者としての適格を示したものの、多数意見は、単一の州原告に生じた間接的損害のみでは普遍的救済を正当化できないと判断しました。

司法省は5月8日、連邦巡回控訴裁判所(CAFC)に控訴通知を提出しています。

輸入業者が留意すべき実務ポイント

第122条関税は、本訴訟の当事者でない輸入業者には引き続き適用されます。追加の司法判断がない限り、CAFCの判断が出るまで、CBPは非当事者の輸入業者から10%関税を徴収し続けます。

非当事者の輸入業者は、第122条に基づく関税義務を遵守するとともに、控訴審係属中の権利保全の観点から、関連する輸入申告日および清算日を適切に管理する必要があります。また、政権が第301条および第232条に基づく調査を含む代替的な関税措置の検討を継続している点にも注意が必要です。これらの措置は、現行の第122条関税が2026年7月24日に失効する予定であることを踏まえ、それ以前に発表される可能性があります。

Part 2:IEEPA還付手続きの最新状況および5月12日のステータス・カンファレンス

2026年2月20日に最高裁判所が違法と判断したIEEPAに基づく関税約1,660億ドルについて、還付手続きが進行中です。CBPは、自動商業環境(ACE)内に統合管理・申告処理(CAPE)機能のフェーズ1を導入し、IEEPA還付請求の処理を開始しました。4月下旬のシステム稼働以降、多数の申請が提出されており、多くの申告が還付処理に受理され、清算および還付の発行が進んでいます。一方で、一部の申請は申告単位の検証要件を満たしていないとして却下されています。

GTの3月30日および4月6日付アラートで述べたとおり、CAPEフェーズ1はIEEPA輸入申告および関税保証金の約82%を対象としています。対象には、未清算申告、「停止」「延長」「審査中」の清算ステータスの申告、倉庫入庫・倉庫出庫申告、直近80日以内に清算された申告が含まれます。CAPEフェーズ2の対象範囲については、CBPはまだ公表していません。

CBPから直接還付を受けられるのは輸入者のみです。輸入者でない下流当事者は、輸入者との契約上の請求権や交渉による合意が、回収された還付金の分配を受ける手段となり得るか検討することが考えられます。

IEEPA還付に関する次回の進捗報告は5月12日に予定されており、同日は裁判所で非公開のステータス・カンファレンスも開催されます。